老人ホームの職員さんたちのグループで、互いに困っていることを出し合って、話をしていたときのことです。
真面目な看護婦さんから、こんな相談があった。
「79歳の呆けのあるお婆さんなんですがね。
自分から動くことはほとんどなくて、特に麻痺があるわけでもないのに、歩けなくなってしまった人なんです。
食事だけはしてたんですがね、最近、そう、2日か3日に1回くらい、どうしてもご飯を食べてくれないんですよ。
食事介助しても、口をつぐんでしまってね、どうしても駄目なの。
なにかいい手はないですかねえ」
さあ、これに対していろんな意見が出てきた。
さすがは、現場の人たちの集まりです。
「運動が足りないんじゃないの。昼間、体を動かすプログラムに誘ったら?」
「好きな物は何かね。特別扱いはしない、なんて言わないで、買ってきて食べさせたら?ご飯が食べられないという特別の状態に、特別のケアをするのは当たり前よね」
などなど......。